Double Dutch Summer Festa 2018 後記

最も好きな四季は?と聞かれたら、夏と答える。

BBQに海に花火に祭に、どれも是非こなしたいイベントで溢れてる。

加えて、平成最後の夏。

20代最後の夏。

それだけに、ぜひ思い出深い夏にしたいと意気込むところ。

幸いなことに、BBQや海や花火や祭以上に思い出深い夏になることになった。


サマフェスおよびDelightへの出場。

しかも、同窓会でも記念出場でもダッチ欲でもなく、ガチのガチで「優勝を獲ろう」というチーム。

最後の夏として、これ以上に熱い夏もなかなか無い。

率いるのは下谷さん。

その話を聞いた時、俺はこう思った。

そのデモを見てみたい。

その一員でありたい。

だけど、今や多くの後輩が卒業して、メンバーは選り取り見取り。

俺なんかよりも遥かにセンスがあって、技術もあって、アクロも出来て、頭も良くて、ダッチ欲も冷めやらぬ、そんな逸材が今やOBOGには沢山揃っているはず。

色んな思惑や因果があって、ありがたいことに、俺もチームメンバーになることが出来た。

そうなれば、すべきことは一つ。

俺は、俺を入れて良かったと、チームメンバーに強く強く思ってもらわないといけないし、そう在りたい。

そのスタンスは、DOUBLE EIGHTの時から変わらない。


気付いたらチームへの参加を希望していたけど、そもそも、それはどうしてだったんだろう。

ダッチャーとしての実力なんて、サークルメンバー内では圧倒的に下位なのに。

アクロ技術だって、匡としょーへーがいる時点で、十分に間に合っているのに。

それでも参加を表明するあたり、身の程知らずだなと思う。

思えば、元々身の程知らずではあった。

1年のころ、初めてダッチの大会に出た後の感想は、今でもはっきり覚えてる。

「今すぐにでも、もう一度あの舞台でやりたい」

だった。

まだ何も持ってない一年の時分からアンコールを希望するなんて、相当に身の程知らずだったなと思う。

要は、あの舞台が好きらしい。

それも、チームで一丸となって打ち込んで臨む勝負の舞台が好きらしい。

あの非日常感。

社会人になってから、そういった場とは遠のく一方だなと感じてた。

逃げ出したいけど腹をくくるしかない舞台袖の緊張感が好きだし、

チーム名を呼ばれて舞台の上から見る沢山の観客の景色が好きだし、

デモをしながら聞こえてくる歓声が好きだし、

舞台袖に捌けた後の「終わった」感が好き。

それらを強く強く感じるには、ガチであればあるほど良い。

勝ちを目指せば目指すほど増す。

だから、このチームに入りたいと思った。

もう長い間OBをやってきて、色んな後輩も増えて来た。

そんな後輩達と、イベント用の突貫チームではなく、ガチのチームを組む好奇心もあった。

所属していたチームとは違ったスタンスや意見や個性、先輩後輩としてでは見えなかった一面も見えて、この数カ月は本当に楽しかった。

チームとして活動する以上、ストレスもあったけれど、先輩と組む後輩はもっとだったろうなと思う。

そもそも、ガチのチームを組む醍醐味は、そういった「ストレス」にこそある。

これが気楽な記念出場チームであれば、そんなにイライラしたりブツかったりなんて、なかなか無い。

気楽なチームであるほど、最初から最後まで楽しい。

ガチの連中が集まったなら、それ故のイライラや不満や衝突は絶えないはず。

余談だけど、俺が今までプレイした中で究極に楽しかったゲームは、究極にストレスが溜まったゲームでもある。

ストレスが無ければもっと楽しかった、では無く、あのストレス無くしてこの楽しさは在り得なかった。


酸いも苦いも甘いも乗り越えてこそ味が出てくるし、真剣にもなる。

何が正解かもわからない迷走に苦しみ、ふとした光明と手応えに喜ぶ日々。

負けられないプレッシャーと集中は常軌を逸するし、負けた時の無念は筆舌に尽くし難く、勝った時の喜びは計り知れない。

そんな非日常こそが、勝負事の醍醐味だと思う。


サマフェスは残念な結果に終わったけど、舞台から捌ける時、最初に感じたことはこれだった。

「今すぐにでも、もう一度あの舞台でやりたい」

幸いなことに、まだDelightがある。

卒業してからも、最後ってことはない、出たければまたいつでも出ればいいと思っていたけれど、今年が本当の最後だなと思う。

二度目の引退試合のような気分。

趣味程度に身体を動かすばかりで、次第に鎮火していくのみだった火が、最後にまた激しく燃え上がることが出来ました。

チームメイトには、感謝が絶えないです。

終わりが近づけば、名残惜しくもあります。

最後の最後、燃え尽きましょう。

そして、優勝の華を添えて終わりましょう!!